磊庵はぎわら@佐久市で水萌え・手碾き蕎麦
2020年11月午後、長野県佐久市の蕎麦屋「磊庵はぎわら」に行ってきました。
お店は、岩村田駅から徒歩17分ほどの立地です。
駐車場は、お店の前にあります。
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水萌え・手碾そば 1980円 4.1
普通のせいろ蕎麦以外に、手碾き蕎麦と、水萌え蕎麦という限定の蕎麦があります。
この日は割と遅めの到着となりましたが、なんとか両限定ともにありました。
普通の蕎麦も味わってみたいところですが、せっかくなので二つの限定が相盛りになった、こちらを注文しました。
相もりですが結構な量ですよ。それぞれが盛り蕎麦一枚弱くらいありますので、二つ合わせれば普通の大盛りよりもボリュームあります。
しかも二つとも太い麺なのですごい食べ応えがあるのです。
できれば細打ちの普通の蕎麦も食べたかったですが、限定は両方とも極太の田舎蕎麦風でしたね。
そして、つゆ類の充実がすごい。
一番右が普通の辛汁で、濃厚なカツオがガッツリ香る、完成度の高い上質なものです。
隣の薄い汁は、マグロ出汁の薄口のつゆで、凄くスッキリな薄味で蕎麦の風味の邪魔を一切しませんが、非常にマグロの風味がしっかりしています。こんなにマグロの旨味を感じるのに、味わり驚くほどスッキリクリアです。
そして隣がどこかの良い塩らしいです。こんなに滑らかで細かいのかという感じの、粉雪のようなパウダー状の塩です。蕎麦の風味を壊さないように、塩で食べるのが良いですよね。
そして、さらに究極なのが隣の水です。どこかの山の良い水らしくて、なんとこれに蕎麦をつけていただきます。もちろん無味無臭です。そのまま食べるのではいかんのかという気もしますが、まあ浸けると瑞々しさを取り戻して風味が増すのでしょう。
私は良い蕎麦は普段から半分以上そのまま食べるのですが、こちらの蕎麦はまさにそのままこ水につけて食べたい、風味豊かな素晴らしい蕎麦です。
まずは手碾きの方からいただきましたが、素晴らしい蕎麦の風味ですね。
意識しなくても1本食べただけで、濃い蕎麦の風味が口と鼻に広がります。
最上級に濃い蕎麦の香りを感じる素晴らしい蕎麦です。
極太で田舎蕎麦という感じの見た目ですが、その味わいと風味はまさに正統派の最上級の蕎麦です。田舎蕎麦にありがちな三番粉中心な感じの独特な香りではなく、上質な普通の蕎麦の濃厚な風味があります。
蕎麦の甘味もあって、見た目や食感からは考えられないくらいに上質で洗練された味わいです。
その食感ですが、極太なので、やはり蕎麦というよりはうどん的な歯応えですね。
硬めのコシがあり、上質な武蔵野うどんみたいですね。粗めに挽かれていて表面にざらつきがあるので、確かに蕎麦食べている感はありますけどね。
食感も強く、風味も濃いので、辛汁につけて食べても、全然風味が損なわれません。
瑞々しく、また太いため、時間が経っても劣化しにくく、最後まで美味しくいただきました。
一方の水萌え蕎麦は、蕎麦の実を粉に製粉せずに、水につけて杵でついて潰して固めたという新しい蕎麦です。
もう見た目からしてインパクトありすぎでしょう。極太麺なのは手碾き蕎麦と同じですが、その色よ。澄んだ灰色っぽい麺に、白や緑や茶色の星がこれでもかと散らされています。もはや、星という感じではなく、デカめの塊ですね。バラバラになった蕎麦の実のゼリー寄せみたいな見た目をしています。
こちらも太くてしっかりしたコシがあるのですが、手碾き蕎麦の食感とはまた全然異なります。あちらは正当な蕎麦粉の食感ですが、こちらはもっとブリンブリンした独特な食感をしています。
とてつもなく硬くコシのある寒天というか、そば粉と寒天の間というか、とにかく普通の蕎麦とはまた全然違う噛み応えなのです。
そして、デカめの星、というか砕かれた蕎麦の実の破片が散らされているので、それがまた食感のアクセントになっています。
見た目といい食感といい、ものすごくインパクトがありますね。
風味としてはこちらもすごいのですが、蕎麦らしい濃い風味という意味では手碾きの方が上かなという印象でした。もちろんこちらも濃いですが、蕎麦っぽいのもそうなのですが、それ以上にもはや豆のような風味すら混じるのです。
とにかく食感も風味も独特で、それでいてしっかり蕎麦している、新しい蕎麦なのです。
これは一度味わう価値がありますね。
どちらも本当に素晴らしい最上級の蕎麦でした。
こうなると、ますます普通の蕎麦が気になってしまう。
最後に蕎麦湯が出てきました。白濁して濃厚ですが、粘度はそれほどではありませんね。
意外とサラッとしていますが、しっかり蕎麦の風味もあり飲み応えあります。
それでいてしつこすぎない。
磊庵はぎわら 店舗情報
食べログ → 磊庵はぎわら
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