高野山の「花菱」で精進料理の三鈷膳と摩仁膳
2013年11月昼、高野山の「花菱」に行ってきました。
お店は、高野山のメインストリートに面した、高野郵便局や消防本部のすぐ横辺りです。
駐車場はあるそうですが、確認しませんでした。
この記事のもくじ
摩仁膳 6300円 3.8
高野山では無数にある塔頭寺院が宿坊を運営していて、精進料理が出ますが、
宿泊でないとなかなか精進料理が味わえません。
花菱は、会席料理などもありますが、精進料理が味わえるお店なので迷わず精進料理に。
2100円の三鈷膳、5250円の楊柳膳、6300円の摩仁膳とありますが、
三鈷膳は定食形式の軽いもので、楊柳膳と摩仁膳は1000円違いなので摩仁膳にしました。
まずは、写真の食前酒から出てきました。ザクロ酒だったかな?
というか精進料理お酒いいんだ。
まず出てきたのが一の膳。ご飯、漬物、味噌汁、和物、活盛、平椀です。
ご飯味噌汁漬物などは一般的なものです。ご飯が最初の一の膳で出るんですね。
真ん中の和え物は、何だったか聞きそびれましたが、良い味でした。
一の膳のハイライトは右上の活盛でしょう。魚を使えない精進料理において刺身を表現します。
赤こんにゃくや生麩を刺身に見立てて、お造りを表現していますね。
上の写真に写っている酢味噌で頂きます。
魚のお造りに比べれば、味はサッパリしたものですが、酢味噌で食べるので満足感はあります。
こういった工夫をこらしたものが実に精進料理らしくて良いですね。
こちらは一の膳の左奥の椀物ですね。擬製豆腐をだしに浸したものです。
擬製豆腐は、豆腐を一度潰して野菜類などを混ぜて再度固めたものです。
動物性の出汁を使わない澄んださっぱりの出汁でいただけば、格別です。
味にパンチはまるでありませんが、こういう繊細な味付けを楽しむのもおつなものです。
続いて二の膳が出てきます。
酢の物、ごま豆腐、天ぷら、煮合せですね。
ごま豆腐はもっちりプルプルで良いよーーー。
しっかり粘り気のあるネットリとしたごま豆腐よいよねーー。
まずは右下の酢の物から。野菜、海藻、山菜と海山のものを使ったサッパリした一品。
注目は左下の豆腐で、周りが茶色いのはコーヒーで煮て色を付けてあるのだとか。
五法、五味、五色などといわれますが、彩りの豊かさもまた料理の素晴らしさです。
こちらは天ぷらです。サッパリした料理が多い中、油を使って食べごたえがあります。
素材はもちろん肉魚ではなく野菜類やきのこ類。椎茸、ししとう、茄子、大葉かな。
上の写真の真ん中に写っている抹茶塩で頂きます。
どれもカラッと揚がっていて素晴らしいですが、右奥の辛子蓮根が美味かったなあ。
こちらは煮合せ。野菜、根菜、生麩などを優しい味付けで炊いてあります。
素材の味を活かした本当に優しい味付けで炊いてあり、繊細なお味ですね。
こういう優しい味付けの繊細な煮物って良いですよね。
そして、いよいよ最後の三の膳へ。八寸とデザートですね。
デザートはメロンと柿です。飛び抜けて質の高い果物ではないですが必要十分。
フタをオープンすると八寸の中身はこんな感じ。
右上の寿司のネタは、豆腐か麩か何かを焼いて肉みたいにしたやつだったかな。
右下はレンコンを素揚げにしたもの。レンコンチップみたいで美味い。
真ん中は、デッカイ焼き栗と、栗か芋か何かを潰して裏ごしして固めて蒸したようなのかな。
栗がでかくてビックリ!ほのかな甘さで、秋の味覚を味わったなあという感じ。
左下は、すり身の昆布巻きみたいに見えるけど、これも動物系食材以外で出来ていたはず。
ちょっとこれはどんなのだったか記憶が無い。まああんまり印象のない味ということで。
八寸は締めに向けてクールダウンという感じで、素朴な味が多かったですね。
最後にデザートを頂いて終了です。
お値段はそこそこしますが、全体的に満足度の高い精進料理でした。
やっぱりせっかくなら三の膳まで出てくるものじゃないとね。
三鈷膳 2100円 3.4
こちらは同行者が注文した三鈷膳です。気軽に精進料理ならこれですね。
お値段は摩仁膳の3分の1で、量もだいたい3分の1くらいですね。
メインが茄子田楽のようで、デカイ茄子がデデーンと鎮座します。
煮合わせ、ごま豆腐もあり、精進料理のさわりを味わうには十分です。
が、やはりせっかくなら、三の膳まで出てくるものの方がいいなあ。
肉類がないから、ガッツリ量が出てこないと、少々さっぱりし過ぎなんですよね。
三鈷膳にもデザートが付きます。秋なのでこちらも柿が使われていました。
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